朝起きた際に、あごが疲れていることや、日頃から首や肩が重いと感じることはありませんか。歯ぎしりや食いしばりは無意識に行なわれる事が多く、ご自身では気づきにくいことが多いでので、ご家族に指摘されて気づくという方もいます。通常の咀嚼時よりも力がかかるため、歯や顎にダメージが蓄積されていきます。

歯が欠けや折れ、すり減りなど、歯やお口の健康が阻害される原因となりますので、放置せずに早めに解決することをおすすめします。

ストレス

強いストレスが歯ぎしりの主な原因とされています。日常生活で起こる様々な問題がストレスを引き起こし、無意識のうちに歯ぎしりや食いしばりでストレスを解消していると考えられています。

歯並び

歯並びが悪いと上下の歯のかみ合わせが悪くなるため、それが歯ぎしりの引き金となる場合があります。また、詰め物や被せ物の高さが合わない場合も、安定したかみ合わせができず、歯ぎしりの原因になることがあります。

集中している時間が長い

人は集中する際、歯を食いしばることがあります。これは集中力を高めようとする反応であり、運動や何かに夢中になっている時も無意識に歯を食いしばっていることがあります。

歯ぎしりや食いしばりが強いと、以下のような影響がでてきます。

• 顎関節症
• 歯の欠けや割れ（場合によっては歯根の割れ）
• インプラントや差し歯などの修復物の脱離や欠け
• マイクロクラック（歯の表面に起こる細かなヒビによる知覚過敏）
• 歯周病の悪化
• 舌・頬粘膜のこすれや圧痕、口内炎
• 咬筋の肥大（エラが張る）
• 頭痛・肩こり

ボツリヌス治療は、「ボツリヌストキシン」という有効成分を筋肉に注入し、筋肉の働きを弛緩させることを目的にした治療法です。ボツリヌス菌やボツリヌス毒素そのものを注入するわけではないので、ボツリヌス中毒の心配はありません。また、この治療の効果は注入部位に限定され、他部位の筋肉が弛緩することはありません。

歯ぎしり食いしばりでお困りの方に向けたボツリヌス（ボトックス）治療

歯科で行うボツリヌス治療は、咬筋と呼ばれる「噛む」ための筋肉である咀嚼筋の一部に注射し、症状を和らげることを目指します。

ボツリヌス注射によって、歯ぎしりや食いしばりを止めることは出来ませんが、筋肉の働きを和らげ、歯への影響を軽減する効果が期待できます。

スマイルボツリヌス（ボトックス）治療

口角ボトックスは、注射で口角を引き上げ、口元を若々しく見せるための治療です。

この治療では、口角が下がる原因といわれる口角下制筋にボトックスを注入します。口角下制筋は、下アゴあたりにある筋肉で、ボトックスの注入により、口角下制筋の働きが弱まり、自然に口角が引き上げることができます。

ガミーフェイスが気になる方に向けたボツリヌス（ボトックス）治療

「ガミースマイル」とは笑った際に歯茎が目立つことを指します。

骨格や歯並び、歯の大きさなど、様々な要因があるとされますが、一般的には上唇周りの筋肉が過剰に収縮することが主な原因といわれています。ボトックスを上唇の上唇挙筋に注入することで、筋肉の過剰な収縮を抑え、ガミースマイルを和らげることができます。

梅干しシワが気になる方に向けたボツリヌス（ボトックス）治療

口を閉じたり、顎を緊張させたりするとできるシワは、梅ぼしのように見えることから「梅干しジワ」とも呼ばれています。顎が小さく小顔の方は加齢によって下顎骨が小さくなると、顎の梅干しジワが目立つことがあります。

しわを深くさせないための予防として、オトガイ筋にボトックスを注入し、顎の緊張を和らげることができます。

効果の持続力には個人差があり、一般的には4～6ヶ月が目安とされ、永続的な効果はありません。効果を持続し改善するには定期的な治療が有効で、継続して治療を続けることで持続時間が伸びることもあります。

• 注射箇所の腫れや内出血、痛みなどの症状は一時的で、時間の経過とともに自然に消えることがほとんどです。
• ボツリヌス治療後の最初の週は、顎の重さやだるさなどの症状が出ることがありますが、時間の経過とともに軽減します。
• 効果は3ヶ月から6ヶ月、2回から3回は継続的に施術することをお勧めします。持続効果がだんだんと長くなり1年に1度くらいの注入で維持できるようになります。
• 妊娠中、妊娠の可能性がある場合、授乳中の方は治療ができません。
• 妊娠をご希望の方は、男性女性問わず、3ヶ月の避妊をお願いします。
• 対象年齢は16歳以上になります。未成年の方の場合、保護者の同意書が必要となります。

• ボツリヌスとボトックスの違いは何ですか？

  ボツリヌス治療は、ボツリヌストキシンから抽出されたタンパク質を使用した治療のことを指します。ボトックスはアラガン社製造の医薬品名です。

• 使用しているボツリヌス製剤について教えて下さい。

  韓国の大手医薬品メーカー、デウン製薬が製造したジェネリック医薬品の、ナボタ（NABOTA）を使用しています。米国FDA (アメリカ食品医薬品局)と韓国KFDA（韓国食品医薬品安全庁）の認可を受けている、安全性・信頼性の高い医薬品です。
  なお、ボツリヌス製剤によっては効果が薄かったり、希釈する濃度が薄かったりして効果が少なくなる事があるのでご注意下さい。 参考までに、咬筋ボツリヌス治療には基本左右で40単位を使用しております。

• 痛みはありますか？

  注射を行いますので、腕に針を刺す程度の痛みがあります。なるべく痛みを感じにくくするために、細い針を使用したり、表面麻酔を使用することがあります。

• ダウンタイムはどの程度必要ですか？

  ダウンタイムはありませんので、すぐにご帰宅いただけます。

• 副作用はありますか？

  注射の刺入箇所にわずかな内出血や腫れが生じることがあります。時間の経過と共に自然に治まるケースがほとんどです。治療後は顎関節が疲れやすくなったり、周辺の筋肉がこわばることがありますが、こちらも時間の経過と共に治まってまいります。注射後に一時的に顎がだるくなったり、少し重たい感覚になることもありますが、翌日には解消されます。

• 治療後の運動やお酒について教えて下さい。

  歯科領域で使用するボツリヌス製剤の量は少量ですが、当日の運動や飲酒は避けた方が良いでしょう。血流が促進されて内出血が増える可能性があります。

• 入浴などで気を付ける点はありますか？

  施術2日間は血行がよくなるため、シャワーを浴びる程度で湯船はお控えください。洗顔の際にもあまり揉みこまない様にお願いします。